Artifact Repository

リリースの流れに沿って複数の環境(テスト環境・本番環境など)にバイナリ(Javaの場合はjarやwarなど)をデプロイする場合は、環境ごとにバイナリをビルドするのではなく、1度ビルドして生成したバイナリを各環境で使用する方が良いと思います。環境ごとにビルドしてしまうと、何らかのミスにより、作成されたバイナリが変わってしまいリリースミスに繋がる可能性があるからです。

このときのバイナリを保管する場所のことを、継続的デリバリの用語ではArtifact Repositoryと呼びます。

Artifact Repositoryは、ファイルシステムやSCMを使用して実現してもよいのですが、専用のツールも多数存在します。Open Sourceで有名なツールとしては、Nexus(SonaType)、archiva(Apache Software Foundation)、Artifactory(JFrog)があります。これらはいずれも、Maven Repogitoryなので、Maven Central Repositoryがライブラリを保管するのと同じように、依存ライブラリやビルドしたライブラリを保管することができます。これらのツールをArtifact Repositoryとして導入する場合は、まずはMaven Central RepositoryのProxyとして活用してみるのがよいと思います。その中で、ツールの特性を理解し、プロセスへの絡め方を明確にするのが良いでしょう。